物質は、何からできているのだろう?(その3)
物質の量

1 元素の周期表について
  ・周期表の見方・覚え方
  ・電子配置(電子殻と副電子殻)
2 電卓の使い方
3 モルの話
  ・molについて
  ・1molの気体の体積を求めてみよう

まず、前回までの復習です。すべての物質は元素でできていること、元素を構成する一つ一つの原子は原子核と電子でできていること、原子核は陽子や中性子で構成されていることなどを学びましたね。いくつかの物質は原子が組み合わされて分子になっていることも知りました。模型を使って分子モデルを作ってみました。写真は、エタノールの分子模型、向こうはベンゼンヘキサクロリドという物質の分子模型です。また、結晶構造についても模型をつかって学びました。

原子の構造・分子模型

メンデレーエフは、原子量の小さい順に元素を並べたとき、その並び方に規則性があることを発見しました。周期表でどんなことが分かるか考えました。20番目くらいまで周期表を埋めてみましょう。

周期表についての復習

元素にはいろいろな性質の違いがあり、周期表にすると性質の似通った元素がたてに並んでいます。それは、原子核のまわりにある電子の配置によるということも学びました。電子配置も書いてみました

電子をゴルフボールの大きさに拡大すると原子は地球ぐらいのサイズになります。電子はとても小さいですが、でも原子の大きさのほとんどはこの電子の軌道が占めていて、中心の原子核は原子全体のサイズの1万分の1くらいだそうです。

そして、原子1個の重さは
水素原子が 1.6735×10-24(g)、炭素原子が 1.9926×10-23(g)と、とても小さく

例えば、1円玉(おおよそ1g)にはアルミニウム原子が 2.2×1022個 も入っています。

あまりに大きな数やとても小さな数を扱うことがあるので電卓の使い方を練習しました。

原子も分子もとても小さいことがわかりました。化学の世界では、モルという数の単位を使って原子や分子のまとまりを扱っていきます。原子量にgをつけた質量の中には原子が6.022×1023個もあります。この数字をアボガドロ数といい、アボガドロ数個の集まりを1モルと呼びます。

1モルの気体の体積はどれくらいになるかな?

気体の体積と質量の関係を調べてみました。水を満たしたペットボトルに気体を吹き込んでいきます。ペットボトルが気体でいっぱいになったら、気体の入っていた缶の質量を量って、ペットボトルに入った気体が何gか調べました。酸素で調べたグループと窒素で調べたグループに分かれて実験しました。さあ、気体の体積と質量にはどんな関係があるかな。

分子量にgをつけた質量の気体(つまり1モルの気体)の体積は、気体の種類に関係なく約22リットルになります。0℃、1気圧だと22.4リットルになります。

みんなの実験結果は16リットルくらいから23リットルくらいまでになりました。22.4リットルからずれたグループは原因を考えてみましょう。結果について考えてみることが大切です。